さて、「海外スタイルのインテリア」と聞いて、どのようなお部屋を思い浮かべますか?
国や地域によってさまざまですが、一つ共通して言えるのは、海外の住まいは“内装そのもの”がクラシカルであることが多いという点です。
たとえば、天井には幅広のモールディング(廻り縁)が施されていたり、巾木が高かったり、壁が塗り壁であったり、天井が高かったり…。
こうした「クラシカルな箱」にモダンな家具を組み合わせることで、ぐっと洗練された雰囲気になり、いわゆる“海外風インテリア”が完成します。
一方で、日本の住宅(特にマンション)はというと、壁は白いビニールクロス、横に長いサッシ窓、そして低めの天井──このスタイルが一般的ですよね。
そんな中でも、工夫次第で海外のような空間をつくることは十分に可能です。
たとえば、壁を白ではなく色や柄のあるものにしてみる、照明を間接照明に変えてみる、カーテンを天井から吊るしてみる…。
その中でも特におすすめなのが、モールディングを取り入れることです。これだけでお部屋の印象がぐっと格上げされます。
モールディングとは、簡単に言えば天井と壁の間に施す装飾材のこと。
英国では “coving” や “cornice” と呼ばれます。
ちなみに、巾木は “skirting board(スカーティングボード)” と呼ばれています。
デザインにもさまざまな種類があり、それぞれに歴史的な背景や様式の特徴がありますが、今回はそのお話はまたの機会に。
フルリノベーションでモールディングを取り入れて、家全体に統一感を持たせられたら理想的ですが、実際にはなかなかそんな機会は多くはないかもしれません。
それでも、寝室だけ・リビングだけ・玄関だけ、あるいはご自宅サロンの一室だけでも、モールディングやしっかりとした巾木を取り入れることで、空間はぐっと雰囲気が変わります。

紅茶教室やフラワーアレンジメント、テーブルコーディネート、アロマエステ、ネイルサロンなど──
そんなサロンに訪れた方にとって、「扉を開けた瞬間に広がる別世界」はまさに非日常の時間。
いつもの日常から少しだけ離れて、特別な気分を感じてもらえる空間になります。。
次回は、モールディングの種類やデザインの違いについて、もう少し詳しくお話ししたいと思います。

